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著作権と所有権

著作権と所有権の関係

著作権の効力と所有権の効力の調整規定としては、著作権法45条、47条などがありますが、それはあくまでも調整の問題であり、著作物と物とは異なった存在であることを前提とした上での規定です(中山信弘「著作権法」13頁、206頁以下)。
民法206条には、所有権の権限として、使用・収益・処分が規定されていますが、その権限にその物の有形的利用(物理的存在の利用)のみならず無形的利用(その物を撮影する形態での利用など)までも含まれるのかが、顔真卿自書建中告身帖事件(最高裁昭和59年1月20日昭和58(オ)171)では争われました。
結論としては、無形的利用まで含むものではないとして、所有権と著作権の関係を明確に示されることとなりました。
このように著作権と所有権は別個に考えていく必要があります。
なお、かえでの木とその育成地の所有権に基づいて所有権者が、かえでの木の撮影行為、写真集の出版行為を問題とした「かえでの木事件」(東京地裁平成14.7.3平成14(ワ)1157)があります。 また、最近でも原告作成の図面が被告によって破棄されたとして著作権侵害性が争われた事案がありました(放電プラズマ焼結機設計図事件 東京地裁平成19.12.12平成19(ワ)17959)。
さらに、関連事項として美術品や図書の廃棄が著作権法(立法論も含めて)とどのようにかかわるかという問題もあります(著作者の人格的利益の保護については、船橋市公立図書館図書廃棄事件 最高裁平成17.7.14平成16(受)930参照)。