出版社/出版者と著作権
出版社(出版者)の著作権をめぐる問題
雑誌や書籍などの制作現場では、広告代理店のほかにデザイナー、ライター、エディター、カメラマン・・・とたくさんのかたが携わるわけですが、とくに作家さん(著者)の持ち込んだ写真やイラストを信頼してそのまま出版物に利用するというのが著作権との絡みで出版社、編集プロダクションにとってとてもハイリスクな状況となっています。
出版をめぐる著作権問題としては、最近の判例でいくつかあげると以下のようなものがあります。
・八坂神社祇園祭ポスター事件
東京地裁平成20.3.13平成19(ワ)1126損害賠償請求事件
・東京アウトサイダーズ事件(控訴審)
知財高裁平成19.5.31平成19(ネ)10003等出版差止等請求控訴事件,同附帯控訴事件
・サライ写真著作権事件
東京地裁平成19.5.30平成17(ワ)24929損害賠償請求事件
・共同執筆論文著作権侵害事件
東京地裁平成19.1.18平成18(ワ)10367著作権侵害差止等請求事件
・教科書副教材著作権侵害事件(控訴審)
知財高裁平成18.12.6平成18(ネ)10045損害賠償請求控訴事件
・中小企業診断士試験用予備校教材事件
東京地裁平成18.11.15平成18(ワ)4824等損害賠償請求事件
・江戸庶民風俗図絵模写ー豆腐屋ー事件
東京地裁平成18.5.11平成17(ワ)26020損害賠償請求事件
・法律書籍著作権侵害事件
知財高裁平成18.3.15平成17(ネ)10095損害賠償等請求控訴事件
・法律書籍イラスト事件
東京地裁平成17.6.23平成16(ワ)16957著作権民事訴訟事件
・法律受験予備校事件
東京地裁平成16.6.25平成15(ワ)4779著作権民事訴訟事件
・ホテルジャンキーズ事件
東京高裁平成14.10.29平成14(ネ)2887、4580著作権侵害差止等請求控訴事件等
・絶対音感事件
東京高裁平成14.4.11平成13(ネ)3677等著作権民事訴訟事件
・建築エスキース事件
東京高裁平成13.9.18平成12(ネ)4816著作権侵害差止等請求控訴事件
・ぐうたら健康法事件
東京地裁平成7.5.31平成5(ワ)2444謝罪広告等請求事件
出版社の著作権をめぐる紛争では、出版社は直接的な当事者としての侵害の場合だけでなく、間接的な侵害の場合の責任を問われる場面もあります。出版物の回収や廃棄が求められると損害は重大です。
出版社や編プロが書籍や雑誌に写真やイラストを使用するにあたって、著作権者や著作者に直接確認したかどうか注意義務が課される場合があって、出版現場の感覚では捉えきれないような判断が裁判所から下されている現実があります。
参考文献
大家重夫「著作権侵害、名誉毀損における出版者の責任-出版者の注意義務-」
『久留米大学法学』32、33号合併号(1998)219頁以下
宮田 昇「翻訳出版の実務 第三版」(2000)
亀井正博「製作者の責任ーパックマンもどき事件」
『著作権判例百選第3版』(2001)214頁以下
豊田きいち「著作権と編集者・出版者」(2004)
豊田きいち「編集者の著作権基礎知識 第五版」(2005)
日本写真家協会監修「写真著作権2005 改訂版」(2005)
参考サイト
東京都世田谷区駒沢5-12-7
東京都行政書士会世田谷支部所属
大塚法務行政書士事務所
大塚 大(おおつかだい)
Tel:03-3703-7076

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