デジタル社会の未来

デジタル社会の未来

仕事柄、著作権に関する事項に関心を日頃から寄せていますが、2017年の衆議院解散で手続が遅れていた改正著作権法について、条文案が2018年2月22日に閣議決定されてようやく公開されました。
改正法の概要については、すでに自民党知財戦略調査会などで審議されていて、その内容や議員から賛否様々な意見が出たことは承知していましたが、具体的な条文案を見てみないと何とも言えないところでした。

改正の趣旨としては、「デジタル・ネットワーク技術の進展により、新たに生まれる様々な著作物の利用ニーズに的確に対応するため、著作権者の許諾を受ける必要がある行為の範囲を見直し、情報関連産業、教育、障害者、美術館等におけるアーカイブの利活用に係る著作物の利用をより円滑に行えるようにする。」といったものです(著作権法の一部を改正する法律案の概要より)。

第196回国会における文部科学省提出法律案(平成30年1月22日~)
「著作権法の一部を改正する法律案」

個人的には、漫画でも小説でも音楽でも絵画でも、あまねくコンテンツの類いはデジタルアーカイブ化して、少なくとも検索対象に資するような社会基盤が整備されるべきではないか、と考えていました。
最近のグーグルの画像検索の精度の高さには驚きますが、「こんな感じのコンテンツを使いたい」というビジネスユースの要望を叶える社会、過去のコンテンツを埋もれさせず有効に活用する社会を求めるべきではないか、と。

今回の改正法案では、そうした社会の一部、取っ掛かりとなるような改正が含まれているのではないかと思われ(30条の4(著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用))、見た目は地味な改正かもしれませんが、将来への大きなインパクトのある改正になるかもしれません。

AIが進歩すると、行政書士の業務は死滅する、といった論調の報道もされていますが、そうしたなかでも自分の強みを活かして生き抜く知恵をこれまで以上に付けていきたいと思っています。

特定非営利活動法人知的資産経営たから メールマガジン原稿(2018年2月25日記)

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